マイホーム取得のアドバイザーをしていて思うことがあります。
「おうち探しは妥協できるポイントを見つけて妥協すること」が最もいいおうちに出会える近道と思います。
駅においてある住宅雑誌をみていてもそのタイトルには「住んでみてわかった悪い点」とか、「損したこと」のようなものが並んでいます。いかに購入するときに良い点ばかりを強調されているかがわかります。
本当に知るべきことは「住んでみて悪い点」であり、さらに知るべきことは「自ら悪い点を見つけ出す技」です。

私のアドバイスは現地をみて悪い点を一緒に体感していく方法です。
仲介会社と異なり成約がゴールではなく「お客様になんらかの物件を納得して購入してもらうこと」がゴールなので、悪い点を排除したときまたは悪い点を納得したときにゴールがきます。

「妥協」とはマイナスな印象の言葉ですが、別の言い方をすれば「リスクを知ってマネジメント」することとも言えます。つまり「その欠点は理解して価格交渉した」とか「その欠点は使い方でカバーできる」などの納得をした結果として、「住んでみても悪い点がなかった」とか、「損したことはなかった」ことになります。

おうち探しとはそういうものなんだと思います。

アドバイスを続けていてお客様の「見る目」が肥えてくるとこちらも成長しているようでうれしくなります。
「この面積でこの価格はなにかおかしいのではないか」と言ってきてくれます。
理想に近づいていっている足音ですね。
「7割OKなら購入すべき」という言い方もあります。「妥協の産物」みたいな表現ですし、ちょっと正しくないように思います。「3割のマイナスを理解して納得したときには10割OK」こそ理想と現実が一致する、毎日が楽しいおうち暮らしが始まるのだと思います。