利回りには分子と分母をどう設定するかにより同じ利回り物件であっても数字が異なってくる。不動産投資などでサラリーマン大家さんがよく使う利回りは(年間家賃収入÷物件価格(=表面利回り))である。楽待や健美家などの物件サイトにでているのはこれである。土地を持っている方が建築営業マンから土地活用として提示される事業収支表のなかの利回りは(年間家賃収入÷建築費総額)であり、こちらは土地活用の利回りである。
事業系投資会社で純収益をベースにした利回りを指標としている場合には(年間純収益額(金利支払前・減価償却費控除前・法人税支払前)÷物件価格)となる。さらに減価償却費を支払ったあとの「償却後純収益」を利用する利回りもある。
分母に土地があるかないか、および表面か純収益ベースかの違いは極めて大きいので、営業マン等の〝利回り〟には何をもって「利回り」としているか注意する必要がある。