賃貸住宅における賃借人退去時の原状回復費用を定める際、賃借人が入居していた年数に応じて賃借人とオーナーの負担割合が変わる「東京ルール」が採用されている。国土交通省が原状回復について定めるこの「東京ルール」では、賃借人が支払う賃料には経年劣化や通常の損耗分に相当するものが含まれており、それを大家に支払っていると整理されている。したがって賃借人の負担については、年数が長いほど賃借人の負担割合を減少させる考え方が採用されている。結果として大家の原状回復の負担割合は賃借人の契約年数が長くなるほど大きくなる。