業態や建物形状に応じて契約する種類と年数が大きく異なる。介護施設では新築以降20年・25年・30年のものが多く、その間の年数でスタートするものもある。
駅前ビル内の飲食店は設備を持ち込んで開業することが多いため、設備の償却のために7~10年程度の契約を希望してくることが多いが、街中のドラッグストアや物販店などはあまり設備を持ち込まないため2~3年程度でも契約するケースがある。一方で郊外型ロードサイド店舗の場合で新築時からオーナーが土地活用して建築する場合は双方とも長期で契約したいというニーズが働き20年契約になることが多い。
介護施設や店舗など、駅前というよりロードサイドになると、施設及び店舗のオーダーメード(BTS)での建築が多く頻繁なテナントの入れ替わりを想定しずらく、テナント仕様で建てる以上建物オーナー側にリスクがあることから、そのリスク対応の点や償却の観点から契約年数はおのずと長くなりがちである。年数が長ければよいということだけでなく、経営手腕やそのエリアマーケットでの各業態の強さからも、家賃が長期安定的に確保できるかを考えていくつ必要がある。